====== 僕はセクマイとも違うかもしれない ====== 昨年の12月頃から数か月間、僕はセクシュアルマイノリティ向けの出会い系アプリやSNSを幾つか利用していた。 といっても、実際に出会いたかったわけではなく、共通の特徴を持ったチャット友達が欲しかっただけだ。 相手にしてみればとんだ冷やかしだろう。 出会い系で出会わなくていい、声もスキンシップも要らないだなんて。 そういう友達はTwitterで探せばすぐ見つかるだろうけど、すでにそこで僕をフォローしてくれたみんなから嫌われることが少しだけ怖くて、自身と同じ特徴の人が集まりやすいクローズドな空間を選んだ。 そこならお互いを理解できると思ったから。 しかし、そこでいいねを幾つか貰ったところで、僕は某所で晒された。 自己紹介用の写真を複数アップロードし、プロフィールも長文だったから、それが一定数の関心を惹いたのだろう。 セクマイの世界は狭いから、すぐに顔が知れてしまう。 変わった特徴を幾つも持っていれば尚更だ。 いいね返しは1度だけして、併せてメッセージも送ったが、相手から返事はなかった。 僕はオープンなSNSに戻ることにした。