====== 宝石とゾンビ ====== とてもとても大きな宝飾店の中にいる夢を見た。 そこはアメリカにあるホームセンターぐらい大きな店舗で、おそらく世界最大級ではないかと思うほどだった。 その店のショーウインドウには沢山の貴金属が飾られていて、幾つかあるうちの一つのカウンターの上には、宝飾品が混じった金貨の山が無造作に置かれていた。 なぜここはこんなにも煌びやかなのかと感激していた次の瞬間、突如女性らしきゾンビが店舗に乱入してきた。 そのゾンビは暴れていて、店にいた人たちは次々と逃げていった。 するとそのゾンビは僕に向かって来たので、僕も逃げようと走り出そうとした。 だが僕はそこであることに気付いた。 そのゾンビは、僕の実の姉だった。 実際、僕に本当の姉が存在しているかは分からないが、とても早くに亡くなってしまった年長のきょうだいはいるので、おそらくその事実と関連付けられたのだろう。 全くの他人に襲われるのは嫌だけど、兄さんや姉さんの手にかかって死ねるのなら、甘んじて受けよう。 そう覚悟したところで夢から醒めたのだった。